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本ページは、(独)環境再生保全機 地球環境基金の助成を受けて作成しました

炭について知る
「炭」という言葉から何を思い浮かべますか。焼き鳥、バーベキュー、炭焼きコーヒーなどを連想する人が多いでしょう。昔は生活の必需品として燃料などに幅広く使われていましたが、今はあまり身近な存在ではなくなりました。ホームセンターに置いてあるのは見かけても、実際に購入する機会は少なくなっているでしょう。ここからは炭に親しんでもらうとともに、身近なところで生産された木炭に関心を持ってもらうために、様々な情報をご紹介します。
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炭の種類
 木炭の種類は、樹種・原材料(クヌギ炭、コナラ炭、オガ炭など)、炭焼時の消火法 (白炭、黒炭)、形状 (固形炭、粉炭)、使い方 (家庭用、工業用など)によって分類されています。店で木炭を購入するときは黒炭と白炭の違いを知っていると便利です。

・黒炭
 炭窯内で空気を絶って消火する方法で製造する木炭。炭化温度は400〜800℃前後。炭質が柔らかく、着火が容易で早く大きな発熱量を得やすいため、かつては家庭における暖房用として広く用いられていた。ところが、炭質にムラがあり、安定した火力を持続できないため、一般的には白炭に比べ焼肉、ウナギの蒲焼等には不向き。現在の主な用途はバーベキュー用や茶道用など。
・白炭
 炭窯の外で消し粉をかけて消火する方法で製造する木炭。炭化温度は800℃以上。炭質が硬く着火しにくいが、いったん着火すれば、炭質が均一で安定した火力を長時間にわたって得られるため、焼き鳥やウナギの蒲焼きなど料理専門店の業務用の需要が多い。
白炭のうちウバメガシ(カシ類を含む)を原料とするものは、備長炭と呼ばれており、特に、和歌山県産のものは、紀州備長炭と呼ばれ最高級品。
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炭の生産と消費
 グラフは、日本の木炭生産、輸入、消費の量を示しています。生産と消費の両方が高度経済成長による燃料革命(木質燃料から灯油やガスへの転換)の終わった1965年から1975年にかけて急減していますが、1985年に消費は底を打った後に少し増えています。これは水質浄化や土壌改良といった新たな用途が開拓されたこと、主に飲食店で木炭を使うケースが増えたことが理由として考えられます。でも、国内の生産量は減り続けたので、グラフに示されているように、輸入された炭が不足分を補いました。
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炭の輸入
 輸入についてもう少し詳しくみるために、グラフには2004年の木炭輸入量の割合を国別に示しました。中国が約半分を占めており、次にマレーシア、インドネシア、といった東南アジア諸国が続いています。炭原料の影響もあって、中国産は白炭、マレーシア・インドネシア産は黒炭の比率が高いという特徴があります。
輸入国別木炭輸入量の割合(2003年)
中国は木炭輸出を全面禁止
 中国政府は、国内の森林保全などを目的に2004年10月1日から木炭輸出を全面的に禁止しました。本来なら日本にはまったく木炭が入ってこないはずですが、実際には2006年1月時点でもホームページに価格情報が載せられています。どうやら禁止措置がまだ行き届いておらず、港で荷物が止められていない状態のようです。でも、次第に取り締まりが厳しくなっているという情報もあり、いずれは中国からの入荷はほとんどなくなるでしょう。
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炭の主産地
 2003年の都道府県別の生産量を見ると、日本で最も木炭の生産量が多いのは岩手県で、全国の約4分の1を占めています。さらに炭の種類別にみてみると、1位の岩手県、2位の北海道では、生産量のほとんどが黒炭であるのに対して、3位の和歌山県では、生産する炭のほとんどが白炭であることがわかります。
都道府県別の木炭生産量(2003年)
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炭の消費地
 3位までのような主要な炭の産地以外は、たいてい炭の消費地になってます。すでに江戸時代から炭は全国流通品だったので、生産地と消費地が分かれていました。例えば、愛知県はどちらかといえば木炭消費地で、県内では旧足助町(現豊田市)を中心とした矢作川上流に生産地がほぼ限定されていました。木炭生産量(黒炭)は1970年代に300トンから600トンの間を上下していたのですが、1980年代から1990年代にかけて次第に減少し、1999年以降は100トンを割り込んでいます。

 でも、『矢作川水源の森づくりと炭焼き100選』(愛知農林統計協会編)をみると、旧足助町を中心にまだ100近くの炭窯のあることがわかっています。炭焼きに携わっている人は高齢ですけど、意欲をもって取り組んでおられる方がたくさんいます。炭の消費地でも掘り起こせばまだまだ生産の余地は残されています。
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地元の炭を使おう
 もし品質や価格だけを優先すれば、木炭は国内なら主産地、国外なら中国などからの輸入で需要をまかなえます。日本は、安くて良質であれば世界中どこからでも入手できるだけの経済力を持っているのは事実ですが、こうした「経済原理」を追求すればどうしても衰退する地域が出てきます。
 身近な地域で生産している炭を使うことは、社会経済的な側面から地域の衰退を防ぐことを目的とした一種の運動です。木炭だけで生活している人はほとんどいませんが、生産者にとって副収入はとても重要だからです。地域で暮らし続けたい人への経済的なバックアップは社会貢献につながりますし、大切だと感じる人は多いのではないでしょうか。食べ物と同様に木炭も目の届く範囲内で作られたもの、つまり「地産地消」に価値を見出す時代になってきています。
 薪炭キャンペーンはこうした地域を元気にする運動をサポートしていきます。
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参考にしたホームページ
日本特用林産振興会(http://nittokusin.jp/?M=A
全国燃料協会(http://www.zen-nen.or.jp/
林野庁(http://www.rinya.maff.go.jp/puresu/h16-9gatu/0928mokutan.htm
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