近年、地球温暖化といった地球規模の環境問題が深刻化し、森林の衰退、化石燃料の枯渇の問題も大きくなってきています。目を日本に向けると、国土の7割を 森林が占めるものの、木材やエネルギー原料の海外依存が益々強まり、山村では過疎化、林業の衰退、人工林の荒廃が進んでいます。私たちはこのような現状を 憂え、持続可能な循環型社会のモデルを提案することを目指し、京都の大学生、会社員、行政職員が中心となって、2002年6月に薪く炭くKYOTO(しん くたんく京都)を設立しました。
私たちは、日本に豊富に存在し再生可能な資源である森林バイオマスを、エネルギー資源として生活や産業に広く活用することで、森林の健全な利用を推進し、 持続的な循環型社会の形成を図ることが可能になると考えています。このような考えのもとで、私たちは、薪や炭など伝統的な利用だけでなくペレットや液化な どの新しい利用のあり方にも着目し、森林バイオマスのエネルギー利用についての普及啓発、実践的活動、調査研究、ならびにネットワークを広げる活動を行っ ていきます。自分たちが森林バイオマスを「知る」こと、「楽しむ」ことを大切にしつつ、多くの人に「伝える」こと、様々な立場の人や都市と農山村を「つな げる」こと、そして、行政等へ積極的に「働きかける」ことをバランス良く行うというのが私たちの活動の基本的なスタンスです。
私たちは、豊かな緑に囲まれ、かつ京都議定書の採択地でもある京都を舞台に、持続可能な循環型社会の実現に向けて、一歩一歩、歩んでいきます。
(2003年5月 総会にて承認)