つい50年ほど前の日本では、日常生活や農業生産活動などに身近にある森林から得られた産物(森林バイオマス)を使っていました。森林バイオマスは再生産可能なので、枯渇せずに長く使い続けられる特徴を持っています。
ところが、経済成長の過程で身近な森林の利用は次第に少なくなっていきました。
その代わり、私たちの社会は長い年月をかけて蓄積された化石燃料を外国から大量に輸入するようになりました。確かに物質的には恵まれた生活を享受していますが、いずれは枯渇する化石燃料の消費に支えられており、将来世代への配慮を欠いた心の貧しい社会になっているといえます。
森林バイオマスの中でも薪や炭は独特の魅力を持っています。見ていて飽きない変化する炎、ほっとさせる熾った炭の色合い、薪で炊いたご飯の美味しさ、薪ストーブのぬくもりなど…。暮らしの中でこうした魅力を味わえたら素敵だと思いませんか?
私たち薪く炭くKYOTOは、薪炭や火の魅力を伝えつつ、主にエネルギーとしての森林バイオマス利用を広め、他者への思いやりを持った心豊かな社会を実現するための一助になればと考えて活動しています。