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日本の森林を育てる
薪炭利用キャンペーン
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本ページは、(独)環境再生保全機 地球環境基金の助成を受けて作成しました |
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●2004年秋〜 「日本の森林を育てる薪炭利用キャンペーン」のはじまり
「日本の森林を育てる薪炭利用キャンペーン」は、「平成16年度NGO/NPO・企業の環境政策提言事業」(環境省)で、薪く炭くKYOTOとNPO法人森づくりフォーラムによる同題の提言が優秀提言に選ばれたことをきっかけに始まったムーブメントです。
薪く炭くKYOTOとNPO法人森づくりフォーラムが提言を行った根底には、2004年秋中国政府が木炭の全面的輸出禁止に踏み切ったというニュースを知ったときに生まれた、「世界の森林を荒廃させないためには、日本の薪炭をもっと使っていかなければならない。日本の薪炭を使うことは、日本の森林を守り育て、私たちの暮らしを見直すことにもつながるのではないか。」という問題意識がありました。
そして、その問題意識を出発地点として、次の3つを目的としたキャンペーンを展開していくことにしたのです。
◇ 身近な暮らしの中で焚かれる火の豊かさの根源を見直し、
現代社会において人間らしい「火のある暮らし」を再構築していくヒントとする。
◇ 薪炭利用、及び「火のある暮らし」の再構築を進めていく上での、生産・流通・消費の
各段階におけるボトルネック(障害・課題)について調査研究し、その解決方策を提示する。
◇ 地域で薪炭利用を進める主体とノウハウ・アイデアを共有し、
互いに活動を磨き合いながら、全国的に薪炭利用を進めていく。 |
●2005年春〜 「日本の森林を育てる薪炭利用キャンペーン」の模索
2005年は、「日本の森林を育てる薪炭利用キャンペーン」をいかに進めていくのかを模索する一年間でした。
まず、モデル地域である愛知県矢作川流域で「生産・流通・消費実態調査」を行い、地域で薪炭利用を拡大するための戦略を検討しました。
また、「薪炭利用・市民養成講座」や「たんころりんのキャンドルナイト」などのモデルイベントの実施や、「足助薪炭ナビ」の作成など、薪炭キャンペーンを全国展開を進めるための普及啓発ツールの開発を行いました。
さらに、こうしたモデル地域での実施結果を踏まえて、NPO代表者や有識者からなる「戦略検討会議」を実施し、薪炭を使うことの魅力と可能性、薪炭利用を進めていくための方策について検討しました。
私たちは、この一年間を経て、多くのことを学びました。
そして、より多くの人々と、学びを共有し、さらにはよりよい社会を実現するための場として、「日本の森林を育てる薪炭利用キャンペーン」の実現を強く願うようになりました。 |
●2006年夏〜 「日本の森林を育てる薪炭利用キャンペーン」の全国展開
2006年夏、私たちは、いよいよ「日本の森林を育てる薪炭利用キャンペーン」を全国に展開していきます。
私たちは、これまでの議論やモデル事業の結果を踏まえて、次のことを行います。
・ 賛同者の呼びかけと各地での取り組み
まず、キャンペーンの趣旨に賛同してくださる仲間を募ります。一人でも多くの団体や個人の思いが集結することで力強いメッセージを発信できると考えています。全国各地で、薪炭利用拡大の取り組みを行い、情報やメッセージを発信することで、広くかつ地域の現状に即したムーブメントの実現が可能になります。
・ 薪炭マップの作成
このキャンペーンでは、多くの方に薪炭利用について考え、行動してもらう上で効果的なツールとして「薪炭マップ」を推奨しています。これまで、「京都・森林バイオマス絵巻」(京都府京都市)、「足助薪炭ナビ」(愛知県豊田市)、「横浜薪炭マップ」(神奈川県横浜市)を作ってきましたが、この「薪炭マップ」を、さらに多くの地域で、賛同団体・個人の皆さまとともに作っていきます。
・ ホームページを用いた情報交流
全国各地の仲間の情報交流の場として、ホームページを設置します。このホームページに、全国から薪炭の利用、森林の保全・活用などに関する楽しい情報、役に立つ情報、イベント案内等がたくさん集まり、活発な情報交流の場となることを期待しています。
・ 「火のある暮らし」をテーマにした書籍の発行
さらに、これまで薪炭や森林といったことに関心を持っていなかった人も含めて、より多くの人々に関心をもってもらうために、「火のある暮らし」をテーマにした書籍を発行します。この書籍は、薪炭利用の魅力や課題、キャンペーンを進める私たちのメッセージを盛り込み、親しみやすくかつ強く訴える内容を目指します。
・ セミナー、シンポジウムの開催
また、オフラインでの意見交換・情報発信の場として、「火のある暮らし」をテーマとしたセミナーやシンポジウムを開催します。薪炭利用の魅力と可能性は、まだたくさん埋もれています。薪炭利用を進めていく上での課題も山積みです。こういったことについて、皆さまと考えていければと思います。
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「日本の森林を育てる薪炭利用キャンペーン」は始まったばかりです。
次のステージは、皆さまと共に築いていきたいと強く願っています。 |
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