2005年9月22日(木)
本日の日記担当:倉田,堀本
二日目の今日は、平成15年2月に稼動を開始したペレット工場を持つ上伊那森林組合を訪問しました。会議室までのところに展示室があり、ペレットストーブがたくさん並んでいて感動しました。会議室には色々な会社のペレット製品も並んでいて、研究の熱心さが伝わってきました。
案内は寺澤参事さんにしてもらいました。始めに森林組合の概要とペレット工場設立の経緯、工場の設備などを説明してもらい、次にこちらの質問に丁寧に答えていただきました。とても丁寧に詳しく説明してもらい概要がよくわかりました。参事さんがとても研究熱心でペレットストーブの普及活動にも力を入れていらっしゃるところが力強いと思いました。今の悩みは、よいストーブがないということで、もっと大手にも開発をして欲しいとおっしゃっていました。
次に工場に入りラインを順番に追いながら説明をしてもらいました。今日は破砕のラインが動いていました。電気代節約のため、破砕のラインと成型のラインは時差をつけて動かしているようです。破砕のラインでは、管内の森林から搬出されたカラマツの間伐材が使われていました。カラマツとアカマツのオガくずは別々に貯蔵されて、一定に混合して成型に使われるようです。成型のラインは結構大きめで、将来の需要に備えているようです。製造能力は、一時間当たり1t以上あるということです。今年の生産目標は700tで、そのための販売先確保に励んでみえるようでした。今年の売れ行きを見守りたいと思いました。
(倉田)
午後、長谷村役場を訪れた。この村には薪などの木質系燃料の暖房器具の設置にかかった費用の一部の補助を受けられる制度があり、役場の方から制度の詳細をお聞きした。約10年まえから始まった制度で、申請なども一般家庭も対象としているので、とても簡単なようだが、これまでに約45件の薪ストーブの設置事業が行われた程度で、薪ストーブ自体が高額なことや住宅事情などもあり、それほど広がっていないようだ。しかし、役場の周りを少し歩くと煙突のある家があちこちにあり、村自体の薪ストーブの普及は高いことが実感できた。薪ストーブのことなら地元に「薪ストーブの会」というのがあるとのこと。早速メンバーの方を紹介頂いた。
長谷村薪ストーブの会幹事中山マイスターとの記念撮影 そして、薪ストーブの会の幹事さんで、家具職人の中山さんの工房へお邪魔させて頂いた。薪ストーブを囲んで一杯やりたい、というところから10名ほどの地元薪ストーブユーザーが集まり自然発生的にできた会とのこと。やはり、薪調達が悩みの種になるらしく、薪の情報交換からさらに発展して、薪の調達を共同で行う薪刈りツアーなる活動が行われている。これは薪く炭くKYOTOの薪ネットに似たところがあるのだが、驚いたことにバックフォーやクレーン付きの運搬車を使っているので、1回活動の薪調達量が半端でない。かといって、有り余るほどの薪が手に入るというものでもないようで、やはり森林資源の循環についてはもちろんのこと、森林のあるべき姿についても色々と語っていただいた。その中でも「ローカルストーブ」の話には特に賛同したい。それぞれの地域にみあった燃料があるのであるから、それを効率良く燃やせる国産の安価なストーブが各地に広がってもよいはず。ほんと、その通りだと思った。確かに外国製の高級ストーブはお洒落ではあるが。。。
私は、昨日夕方から今日1日だけ一時的ツアーに合流させて頂いた。今回お会いした飯田や上伊那の人達はとても親切で色々とお話を聞くことができとても有意義なものになった。感謝感謝。ツアー隊との別れ際に立ち寄った高遠の街の酒屋の人もとてもいい感じだったな〜。心残りは酒屋でもらった漬物。きっと美味しかったに違いない。(ツアー本隊と分かれたので酒屋でもらったとても美味しそうな自家製のお漬物食は食べられなかった)
(堀本)