2008年11月25日 13:30〜15:00
CO2吸収認証制度
文化環境部環境共生課の事業の1つとして、「協働の森づくり事業」を行っている。企業・市町村等・高知県との間で「協働の森パートナーズ協定」を締結し、手入れの行き届かない森林の再生に取り組んでいる。企業は森づくりのために協賛金を払い、森づくりを通して森林整備・森林保全活動の支援、参加体験型環境研修の実施や企業のCSR(企業の社会的責任)活動を行っている。一方、市町村等(森林組合等)は協賛金を利用して森林整備、森林教育、企業と地域との交流活動・サポートを行い、高知県は企業と市町村の総合調整を行っている。
協賛金は企業との提案額が基本であるが年数と面積でも異なり、労力は企業の方(社員や社員の家族など)に提供してもらっている。森での主な作業は間伐と交流会(木工やネイチャーゲームなど)を行っている。森での作業の結果を目に見える形で示し、CSR活動などを示すために、CO2吸収証書を年に1度発行している。CO2吸収量はIPCCの国際的なガイドラインに即して、1haあたり吸収量(t-CO2/年)を以下のように求めている。
<(蓄積増分)×(拡大係数)×(容積密度)×(炭素含有率)×(二酸化炭素換算係数)>
現在、協働の森パートナーズ協定を結んでいる企業は34社である。間伐などを指導するスタッフは地元の市町村の職員や森林組合などで、間伐ができる人は5人に1人の割合で指導を行う。森林ボランティアが関わっているのは34社中2社しかなく、ほとんどは市町村の職員や森林組合などである。伐採した木はほとんど利用していない。その理由として、細い木であること、搬出できない場所にあることや搬出が危険であることであるが、搬出できるものは利用している。
協働の森づくり事業では、企業の方が地域の山にくることによって地域の活性化も目指している。たとえば、食事を行ってもらったり、特産物を買ってもらったりすることである。このようなことがさらに進めば地域活性化に役立つと感じた。
チェーンソーなどの機械を参加者が安全に利用できるようになれば、森林整備・保全もより進み、間伐材も利用できると思う。