2005年7月30日
7月30日(土)、薪く炭くKYOTOは、京都市福祉ボランティアセンターが主催する「ボランティア入門講座」で「森林バイオマスと遊ぼう 〜薪や炭について考えよう〜」と題したプログラムを実施しました(会場:屋内プログラムはひと・まち交流館、野外プログラムは高瀬川正面公園)。
定員30名のところを、子供(1年生11名、2年生4名、3年生2名、4年生4名、幼稚園3名)とその父母、計約40名の参加があり、大盛況でした。薪く炭くが子供を対象に開催するプログラムとしては最大規模かもしれません。ということもあって、松田さんをはじめ皆頑張って準備してきました。
しかし、外は真夏のカンカン照り。しかも、その炎天下で丸太伐り、薪割り、火熾しとハードな内容。スタッフで事前に野外プログラムを実施する高瀬川正面公園を下見に行ったときには、10分程度で頭がくらくらしてしまい、一同「大丈夫か〜?」と顔を見合わせました。しかし、ここまで来たら、飲み水の準備や帽子着用など対策を徹底した上で、決行するしかありません。
まず、「どんぐり」、「きのこ」、「まつぼっくり」、「すみ」、「まき」、「はっぱ」の6チームに分かれて、準備体操からスタート。ぴょんぴょん跳ねたり、体を伸ばしたり、二人一組になって引っ張り合ったり。プログラムが始まる前はやや緊張気味だった子供たちも、が然表情がやわらかくなってきました。
続いて、しんたん君の絵を使って、バイオマスの説明をしました。「薪とか炭って、使ったことある?」「家では何で料理してる?」「木とガス、どっちを使うほうがいいかな?」「それはなんでだと思う?」などなど質問を投げかけながら進めました。最近は小学生低学年でも温暖化の問題とかは知っているものなのでしょうか、すぐに手が挙がりました。自分が小学生のとき(17,8年前)って、もちろん温暖化なんか知らなかったし、社会的にもまだあまり真剣に考えられてなかったんだろうな〜と思ったり。
さて、頭を使うのはここまで。ここからは、思いっきり「バイオマスで遊ぼう!」ということで、すぐ近くにある高瀬川正面公園に移動しました。ここでグループごとに、丸太伐り→薪割り→火熾しとローテーションで体験してもらいました。内容がハードすぎるかなという心配は無用でした。ヨキやノコの取り合いになるくらい熱中してました(幸い暑さで熱中症の子は出ませんでしたし)。丸太伐りでは、競争が繰り広げられていました。そして、伐った輪切りをうれしそうに持ち帰っていたのが印象的。薪割りではヨキが子供には少し重すぎたので、基本的には親子でやってもらったのですが、お母さんがかなり本気モードだったのが面白かったです。火熾しは、才本さんの芸術的な技にどよめいていました。
ローテーションが一周したところで、バイオマスの最大の魅力(?)である薪炭を使った料理の時間です。メニューはグルメ隊長・寺尾さんが用意してくれた、ねじりパン、あぶり餅です。パンと餅を焼くための串は、会員の久保さんからいただいた竹をナタで割って作ったもの。こちらも親子ともに楽しく、美味しく体験してもらえたようです。どちらとも七輪があれば、マンションのベランダ、家の前の空き地などでも出来るものなので、是非家庭で実践してもらいたいものです。
お腹も落ち着いてきたころに、ひと・まち交流館に戻り、水を飲んだり、感想アンケートを書いてもらったりして、プログラム無事終了となりました。
バイオマスを使う魅力も大変さも、やはり体験してみるのが一番。その大変さが克服されたとき、もしくは魅力が大変さを上回ったとき、初めて家庭の居間や台所にバイオマスが戻ってくるのだろうと思います。そして、「バイオマスを使う大変さを克服する方法を考えること」「バイオマスを使う楽しさ・魅力を伝えていくこと」、この二つを地道に続けていくことが我々の役割なんだと再認識した一日でした。
(嶋田俊平)