2006年10月8日(日)
本日の日記担当:横山
8日は、静岡県立森林公園のビジターセンターである「バードピア浜北」をまず訪れました。この建物は屋根が芝(屋上緑化)になっていて、近隣にあるマツの種が飛んできて屋根によく生えるそうです。建物には、風力発電、ソーラー発電など自然エネルギーが取りいれられていますが、残念ながらバイオマスはありませんでした。天竜川にダムがたくさん作られ、海岸に砂が運ばれなくなり、海が近くなった話であるとか、日本一汚い?佐鳴湖の話など、周辺地域の自然環境の変化について知ることができました。
その後、昨日からツアーにおつきあいいただいている天竜森林組合の飯島さんの家を訪れました。きれいな古民家で、そこでは、ヒノキで作ったホルンや近々木炭自動車に変わる予定の小さな電気自動車などを見ました。ホルンは長さ2m以上あるほどで、音色は低音がとてもきれいでした。
それから、道の駅にある「熊(くんま)母さんの店」を訪ねました。熊は、小学校が15名ほどで中学校は廃校になってしまったという山村地域です。地域を活性化するため、NPO夢未来くんまを立ち上げ、地域おこしや環境・福祉活動に取り組まれています。また、ペレットストーブが2台展示されており、日本各地のペレットも展示されていました。道の駅にはツーリングをしている人などたくさんの人がいました。
次は、火の神様である秋葉神社に行きました。秋葉神社は日本全国にあります(最近人気の東京の秋葉原は秋葉神社があることが地名の由来らしいです)。参道には大きな杉が何本もありました。 12月には火祭りも行われます。火祭りと森林資源との関わりも興味深いところでしたが、詳細は分かりませんでした。ジュビロ磐田もお参りに来るなど非常に由緒正しい神社でした。
続いて、天竜森林組合の吉良さんのログハウス(ショールーム兼事務所)を訪れ、そこで北欧の機械化林業のビデオを見せてもらいながらハーベスタ・フォワーダを使った作業などについて説明をしていただきました。北欧では、機械を非常に有効に使っているため、作業地に人がほとんどいないというお話が印象的でした。さらに、最近間伐作業を行った現場を見せてもらいました。そこは天竜セミ列状間伐という列状間伐に定性的要素を導入した独自の間伐方法で行われた現場でした。機械が通る道が時間とともになくなるので深めに掘る、架線集材よりも作業時間は半分になる、機械を使うか人を使うかの合理的な判断など非常に興味深かったです。山主さんが満足し、山に利益を返すということを追求する主義は説得力がありました。
8日、最後に訪れたのは、「炭れプラザ」です。ここでは、針葉樹間伐材の炭を入れたコンクリートブロックを開発している春野町の建設事業協同組合が運営しています。レストランがあり、ログハウス&炭入りコンクリートブロック、各種炭製品の展示場でもあります。間伐材の利用・透水性がある・芝などの植物が生えるコンクリートは、環境の時代に公共団体からの需要があり、注目されているそうです。レストランのメニューには、石窯で焼くピザがあり、私たちももちろんいただきました。薪で焼くと外はパリッと中はもちっとした食感が出せるそうで、鮎とアマゴという珍しい具のピザを食べました。とてもおいしかったです。
そして、本日の宿泊は、「シンフォニー」。神奈川から移り住んだ方が経営する山奧のログハウスです。晩ご飯では、鹿肉の刺身・燻製、マスの刺身など、地元の食材を豪華に堪能しました。温泉もあり、夜はお酒も飲みながらのんびりと休むことができました。