木質ペレットとは
木からうまれたエネルギー木質ペレット。みなさん木質ペレットってどんな燃料かご存知ですか?初めて生産されたのは1970年代、アメリカのオレゴン州でのことでした。北米やヨーロッパのほぼ全域で導入が広がったのち、日本でも石油ショックの起こった時期1982年に製造が開始されました。しかしその後は石油価格の下落とともに急速に生産が減少してゆきました。
近年再び、自然エネルギーへの関心の高まりから木質ペレットは注目が集まっています。ペレットストーブやペレットボイラー、ペレットグリルなど家庭や施設など様々な場面で利用できる燃料、木質ペレット。これから一緒に、木質ペレットについてその魅力をまなびましょう。
木質ペレット関連の制作物
木の粉を右図のような円筒状に圧縮形成した燃料です。山の手入れをした際に出る間伐材、製材所から出るおがくずや端材などを利用して作られます。
木そのものが持つ成分「リグニン」だけで固めてあります。接着剤は使われておらず天然成分100%です。 ※なかには接着剤が含まれるものもあります。
木をまるごと使えます。使用する部分によってペレットの種類は3つ。また使われる木の種類は地域によってさまざまです。
全木
木材がまるごと使われたペレット。おもに間伐材から作られます。
ホワイト
樹皮を除いた部分から作られたペレット。製材所の木屑、端材等が利用されたものです。
バーク
樹皮のみから作られたペレット。これまで廃棄されていた部分の有効活用ができます。
森にうれしい
原料となる木は日本国内での調達が可能。また木質ペレットを地域の山の木から生産することで、手入れ不足の山を活性化することにつながります。
環境にうれしい
燃焼して排出するCO2は木が生長するときに吸収したものなので大気中のCO2を増加させません。また地域の材を原料とすれば、原料輸送時のCO2も削減することができます。
からだにうれしい
原木由来のペレットは添加物を含まず100%天然成分からできています。誤ってお子さんが口に入れても安心です。
初心者にうれしい
水分を含んでいない木質ペレットは着火性に優れており初めての人でも簡単に取り扱うことができます。運搬にも特別な資格や免許が必要ありません。
Q1:木質ペレットって何に使うの?
木質ペレットを燃料とした専用のストーブやボイラー、グリルなどがあり、それぞれ暖房、給湯、料理などに使うことができます。
Q2:燃料費はどれくらい?
消費量の目安は1時間に約1キロ=約55円です(京都ペレットの場合)。ペレットストーブを1日8時間使用するなら1ヶ月の燃料代は13,200円程度です。
Q3:木質ペレット工場ってたくさんあるの?
現在日本には大小含めて150余りあります。京都市には2009年府内で初めての大規模木質ペレット製造プラントが誕生し、市内産の間伐材などを利用した木質ペレットを製造しています。
Q4:木質ペレットに大きさの規格はあるの?
外国では厳しい規格が設けられていますが、日本では現在のところありません。自主規格を設けている団体もありますので下記団体のHPをご参照ください。
◎ペレットクラブ規格 http://w-pellet.org/hinshitsu-2/
Q5:木質ペレットって本当に環境にいいの?
化石燃料はCO2を排出するのみですが、木質ペレットが燃焼時に排出するCO2はすでに木の生長時に吸収されています。したがって木質ペレットを化石燃料に代わり使うことはCO2排出量を削減するという事となります。これをカーボンニュートラルと言います。
しかし木質ペレットの製造や運搬、燃焼灰の処分には化石燃料起源のエネルギーが必要となるため、本当にCO2削減になっているのか?という疑問もあります。詳しくは製品のライフスタイル(一生)に渡る環境影響を評価する手法「ライフサイクルアセスメント(LCA)」に基づき、木質ペレットのCO2削減効果を調べた結果をご覧ください。