| 化石燃料ボイラーと比較して
メリット ◎
＜ランニングコストが安い＞
ペレットが35円／kgの時、灯油が79円／ℓ、重油が84円／ℓよりも高くなれば、ランニングコストはペレットの方が有利となります。化石燃料は枯渇資源であり、長期的には高騰していくトレンドにあると言えます。今後ますますペレットなどの木質バイオマス燃料が有利になるものと考えられます。
＜燃料代が安定＞
化石燃料価格は世界情勢に大きく依存しており、平成20年の時のように急騰するケースも多く、経営に与えるダメージは大きくなります。一方、木質ペレットは地域資源であり安定的価格で供給されるため、経営の安定化が図れます。
＜耐用年数が長い＞
化石燃料、特に重油には硫黄分が多く含まれています。これは低温腐食の原因になり、ボイラーの寿命に影響を及ぼします。木質ペレットには硫黄分が含まれていないため、ペレットボイラーの寿命は重油ボイラーのおよそ2倍で、15〜20年以上稼働します。
＜温暖化対策へ貢献＞
木質ペレットをボイラー燃料として利用し化石燃料の使用量を削減することで、二酸化炭素の排出量を抑えることができます。ペレットを燃やす場合にも二酸化炭素は発生しますが、木材を燃やす時に出る二酸化炭素は、木が成長するときに吸収したものなので、化石燃料のように大気中の二酸化炭素を増加させることはありません。また、木質ペレットは製造時にエネルギーを消費しますが、それでも二酸化炭素排出量は石油の1/5、電気の1/10です。温暖化対策として、化石燃料の代わりにペレットを利用することは、大変効果的です。
＜森林整備＞
木質ペレットの原料は木材です。木材を利用することで森林整備が進みます。管理された森林は林内に光が入り下層植生が豊かになります。木の一本一本が太くなって根が広がり、土や石をしっかりと捕まえるので土砂崩れを防きます。
また、雨水が浸透しやすくなり、地中に貯まるため、洪水や渇水を和らげます。さらに、森林から流出する水は、窒素やリンの含有量が少なく、ミネラルの多いきれいな水を供給してくれます。
＜イメージアップと事業拡大＞
環境への配慮や林業の活性化を実現するモデルケースとして、社会的貢献への取り組みが評価され、企業イメージが高められます。また、自社商品に活用しブランド化・高付加価値化することで製品単価の向上、取引先の拡大など事業拡大の起点となるケースもあります。カーボンオフセットや二酸化炭素排出量取引などクレジットとして販売することも可能です。
デメリット △
＜初期費用が高い＞
化石燃料ボイラーと比較して本体が大きく生産台数が少ないため、割高になります。また、ペレット貯蔵庫（サイロ）などの装備品が多く、設備工事が必要な分初期費用は割高になります。 しかし、国や自治体のさまざまな補助金を利用することで、初期費用の負担を軽減することが可能です。補助金の詳細はこちらをご覧ください。
＜急な負荷変動は不得意＞
負荷変動に対する追従性が緩慢であるため、ベース負荷にペレットボイラーを利用し負荷変動には化石燃料ボイラーで追従する、並行した使い方が望ましい…というのが現状です。
＜灰が発生する＞
木を燃やすことになりますので灰が発生し、灰の取出しや処理が必要になります。しかし、取り出した灰は、畑やプランターなどの土に混ぜて肥料として使って頂くことが出来ます。
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